●レンタルサーバの利点とは?
大手出版社の角川書店のホームページの下には、雑誌媒体ごとの情報ページ、ウェブの独自企画、そしてグループ会社のウェブサイトなどたくさんのウェブコンテンツが展開されており、それぞれが独立した形で運営されている。
その角川書店の大量のウェブサイトの管理を行なっているのが営業局・広報/HP担当の晩田美幸さん。晩田さんの仕事は【kadokawa.co.jp】、つまり自社サーバの管理。しかし最近ではコンテンツによってレンタルサーバが利用されており、それらの管理も重要な役割となっている。レンタルサーバを利用するきっかけとなったのはテレビアニメとしても放映されている『ケロロ軍曹』の専用サイトだ。

『ケロロ軍曹! ケロロアイランド』 http://www.keroro.com/
『ケロロ軍曹! ケロロアイランド』はぬり絵やゲームなど、子どもが楽しめるコンテンツが豊富に用意されたサイトで、更新も頻繁に行なわれている。
「元々はkadokawa.co.jpのサーバ内に置いていたのですが、マンガの人気とともにアクセスが増えて、一部コンテンツの動作が重くなった。そんな理由もあってレンタルサーバに移動したんです。いいコンテンツを作っても重ければ見てくれない。それなら、ちゃんとしたインフラで提供しようというのが専用サーバを借りたきっかけです。」
その時にファーストサーバを選んだ理由は何だったのか?
「以前、ファーストサーバを使っていたことがあったんですね。それは信頼しているエキスパートの方に相談したときに薦めてもらったからです。他にもこのサイトの制作会社さんがファーストサーバとパートナー契約していたということもあって自然に決まりました。一度使ったことがあるせいもあって使いやすいですね」

本社エントランスに設置されているケロロ軍曹ペイントのチョロQカー
●メディアミックス展開に適したサーバ活用
『ケロロ軍曹』というマンガ作品がTVアニメーションになり、来年の春には劇場版の公開も決まっている。このように角川書店ではひとつの作品を多数のメディアに展開する“メディアミックス”の手法が用いられる。このメディアミックス戦略にとってウェブは欠かせない存在になっている。
雑誌のような定期刊行物にはそれぞれサイトが用意され、マンガ、アニメなども個々にウェブサイトがあり、キャンペーンやグッズの直販などが行なわれている。このように今ではウェブに絡まないものは皆無だ。そして、それぞれにさまざまな部署や企画・制作会社が絡んでくる。それらを管理するのも晩田さんの仕事。
「制作会社がばらばらになると、それぞれにFTPなどのアカウントを発行する必要があるのですが、それを自社のサーバでやってしまうと難しい問題が山積みになるんです。どこまでアクセス権を認めるのかなどといった問題ですね。でもレンタルサーバを利用すれば、アカウントの発行や削除が簡単に行なえますから楽ですね。」
もうひとつ問題として生じるのがマニュアルの問題。各サイトの運営担当者にFTP転送や更新のやり方を説明しなくてはならない。
「ある部署が新しい企画でサイトを立ち上げたいと言ってきたときには、あらかじめ用意しておいたマニュアルを渡して後は任せてしまうんです。一度私がファーストサーバのシステムを覚えてしまえば、マニュアル化できますから、あとは登録だけすればいいんです。現場から私にもわからない質問が来たときはファーストサーバに問い合わせるんです。一社に統一してるとそういう利点がありますね。」
●メーリングリストをスタッフ間の情報共有に活用
角川書店がファーストサーバが利用している案件のひとつに、角川グループ生誕60周年を記念して企画された『石ノ森章太郎全集』の専用サイトがある。

『漫画世界遺産 石ノ森章太郎』 http://www.ishinomori.com/
この石ノ森章太郎全集の企画では、通常の取次ぎを通さず直販するという方式が取られている。
「この全集は新聞広告などで告知を行っているんですが、通常の取次ぎを通す出版物とは違うので、窓口としても直販のチャンネルとしてもネットの比重が大きいんです。そんなこともあって、自分にかかる責任も大きかったですね。」
ファーストサーバの提供しているサービスのひとつに、メーリングリストの機能がある。『石ノ森章太郎全集』ではこの機能を社内の連絡用として活用したという。
「直販であり、かつ全集という商品の性格上、社内でお客様対応を行っています。そのため、担当者間の情報共有のため担当者全員とメーリングリストを使って密に連絡を取り合ったんです。具体的にはネットと電話の両方から来る問い合わせの内容やその傾向をメールで報告し合いました。それによって素早い対応をしていくことができたと思います。」
角川書店というコンテンツを多様なチャンネルで世に広げていく企業にとって、ウェブが果たす役割は重要なものになっている。それらの管理を行なう担当者の負担も並大抵のものではないだろう。そのソリューションの一部を担っているのがファーストサーバ。そして、今日も角川書店が発信する情報がさまざまなチャンネルからユーザーの元に届けられている。 |